一進一退(読み)イッシンイッタイ

デジタル大辞泉 「一進一退」の意味・読み・例文・類語

いっしん‐いったい【一進一退】

[名](スル)進んだり退いたりすること。また、事態がよくなったり悪くなったりする状態。「戦況一進一退を繰り返す」「病状一進一退する」
[類語]互角伯仲五分五分おっつかっつ拮抗きっこうどっこいどっこいとんとん等しい同じ同一等価同等五分対等匹敵比肩伍する相半ばする肩を並べる勝るとも劣らない並び立つ負けず劣らずいずれ劣らぬ似たり寄ったり並ぶ団栗どんぐりせい比べ双璧そうへきちょぼちょぼ甲乙付け難い雁行鍔競つばぜり合い竜虎相搏あいう追いつ追われつ抜きつ抜かれつ競り合うせめぎ合う攻防一歩も引かぬ元元均等一律一様イコール同列同級等し並み同席同位符合合致一致吻合ふんごう整合暗合該当適合適応相当即応順応対応照応同質等質見合う当てはまる一緒同前同然同上同類共通同様そのまま

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精選版 日本国語大辞典 「一進一退」の意味・読み・例文・類語

いっしん‐いったい【一進一退】

  1. 〘 名詞 〙 進んだり、退いたりすること。また、情勢がよくなったり、悪くなったりすること。
    1. [初出の実例]「客数かくの如く多かるから、供給需用相当(あひあた)らず、一挙一動、一進一退(いっシンいっタイ)娼妓に誠実(まこと)原素なきは、素其筈の事なりかし」(出典当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉七)
    2. 「互に相接近するに従ひ、其勢愈両立する能はず。一進一退」(出典:将来之日本(1886)〈徳富蘇峰〉五)
    3. [その他の文献]〔荀子‐脩身〕

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四字熟語を知る辞典 「一進一退」の解説

一進一退

前へ進んだり、後戻りしたりすること。また、病状や情勢がよくなったり、悪くなったりすること。

[活用] ―する。

[使用例] 胸の病気のほうは一進一退、痩せたりふとったり、血痰が出たり[太宰治人間失格|1948]

[使用例] 一日気持ちのいい日がつづくと、あとの三日は寝ていなければならず、病状は一進一退だった[辻邦生*嵯峨野明月記|1971]

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