レギュラシオン理論(読み)レギュラシオンりろん(英語表記)la théorie de la régulation; theory of regulation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レギュラシオン理論」の意味・わかりやすい解説

レギュラシオン理論
レギュラシオンりろん
la théorie de la régulation; theory of regulation

1970年代にフランスで生れた新しいラディカル経済学の一派で,M.アグリエッタ,R.ボワイエを中心とする学派マルクス主義新リカード学派からの影響を強く受けている。主なテーマとして,スタグフレーションから生じた 70年代以降の経済変動を解明するため,「再生産」可能な経済構造という観点から外的ショックに対して経済構造,利益集団階級といった経済の枠組みがどのように変化・行動し,調整 (レギュラシオン) されていくかを歴史的,構造的に解明しようとする。 70年代を停滞の時代としてとらえ,フォード主義的蓄積体制の行き詰まりをその一つの要因と考える。

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