レビートフ(その他表記)Aleksandr Ivanovich Levitov

改訂新版 世界大百科事典 「レビートフ」の意味・わかりやすい解説

レビートフ
Aleksandr Ivanovich Levitov
生没年:1835-77

ロシアの作家。多くの職を転々としながら,生涯大半極貧の中で過ごし,アルコール中毒と結核におかされつつ,その特異体験をもとに都市や農村の貧民層を描いた異色の作品が多い。ペテルブルグの医学専門学校に入学するが,学生運動に関係して,1856年ボログダへ流刑となり,3年後モスクワその他を転々としながら《ステップ物語》(1865-67),《モスクワの貧民窟》(1866),《村街道,町の悲しみ》(1874)などを著し,ロシア各地の救いのない泥沼貧困をクローズアップした。農村を主として舞台にしたものには,《裁き》《風変りな女》(ともに1862),《移民村》(1864),《村の新聞》(1865)などがあり,悲惨を告発する筆致は,作者私生活とあいまって,読者に強い衝撃を与えた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レビートフ」の意味・わかりやすい解説

レビートフ
Levitov, Aleksandr Ivanovich

[生]1835.8.1.
[没]1877.1.16. モスクワ
ロシアの小説家。ペテルブルグの医学アカデミー在学中に,学生運動に参加したためシベリアに流された。革命的民主主義影響を強く受けた作品が多い。主著懲罰』 Rasprava (1862) 。

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