イギリスの物理学者ファラデーの著した科学啓蒙書(けいもうしょ)。1860年のクリスマス前後に、王立研究所において69歳のファラデーが少年少女のために行った講演の内容を編集し、1861年に刊行した。ろうそくの燃焼現象を中心に、次々に手際よく演示実験を見せながら話を展開する方法には、「真理をかぎ分ける」といわれたファラデーの思考法がみてとれる。話はろうそくの炎から始まり、さまざまな化学現象に触れながら、全体としては燃焼にかかわる水素、酸素、窒素、炭素、二酸化炭素といった物質の性質を述べ、最後は人の呼吸とろうそくの燃焼が基本的に同じ種類の化学現象であることを示している。小冊子であるが、一つの具体的なテーマを通して科学に触れさせる手法、また実験によって語らせる手法など、現代でも学ぶべきことは多い。
[高山 進]
『矢島祐利訳『ロウソクの科学』(岩波文庫)』
…1824年ローヤル・ソサエティ会員。講演をまとめた《ろうそくの科学》(1861)は今でも科学啓蒙書として広く読まれている。【日野川 静枝】。…
…またM.ファラデーが始めたクリスマスの子ども向けの科学講演も好評を博した。彼の講演の一つをまとめた《ろうそくの科学》は,青少年向けの科学書として現在に至るまで読みつがれている。啓蒙的な出版・講演活動は現在もインスティチューションの活動の中で大きな比重を占めている。…
※「ろうそくの科学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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