改訂新版 世界大百科事典 「ロシア国立図書館」の意味・わかりやすい解説
ロシア国立図書館 (ロシアこくりつとしょかん)
Rossiiskaya gosudarstvennaya biblioteka
モスクワにある,ロシアの国立図書館。旧称レーニン図書館(レーニン記念ソ連邦国立レーニン勲章図書館)。1977年には,図書1190万,雑誌・新聞1169万など総計2874万冊を蔵し(その後正確な数字は発表されていないが,1990年代半ばには3700万冊所蔵),世界最大の図書館である。1862年ルミャンツェフ博物館付属図書館として創立,1924年レーニンの死後,その名を冠し,翌年よりレーニン図書館と改称された。第2次世界大戦中も一日も休館することなく活動をつづけ,42年には子ども図書館が開設され,研究者の特別読書室も次々とつくられた。ソ連邦崩壊後,92年より現称。ヨーロッパを中心とした世界各国の革命運動に関する小冊子・新聞などのほか,マルクス,エンゲルスの最初のロシア語訳本,ゲルツェンの雑誌《北極星》や隔週刊紙《コロコル》,さらに18~19世紀の作家や学者の原稿の大コレクションなどがある。
執筆者:石井 敦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報