日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロドイダンバ」の意味・わかりやすい解説
ロドイダンバ
ろどいだんば
Чадраабалын Лодойдамба/Chadraabalïn Lodoydamba
(1917―1969)
モンゴルの小説家。苦学して国立大学を卒業。短編『帽子をかぶった狼(おおかみ)』(1945)、『宣告』(1947)、『一粒の涙は何を語ったか』(1968)や戯曲『信ずる』などを書いた。長編『アルタイ山にて』、中編『私たちの学校』はともに、旧ソ連・モンゴル両国の友誼(ゆうぎ)と、モンゴルのインテリゲンチャの描写が主題として貫かれ、構成、描写技巧の点で傑出している。晩年の大作『清らなるタミルの流れ』(1967)は、モンゴルの大自然を舞台に展開されるロマンである。
[荒井伸一]