アルタイ(読み)あるたい(英語表記)Алтай/Altay

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルタイ」の意味・わかりやすい解説

アルタイ(ロシア連邦)
あるたい
Алтай/Altay

ロシア連邦に属する共和国。ロシア中部、西シベリア南部に位置し、南はカザフスタン、中国、モンゴルとの国境をなす。正称アルタイ共和国Республика Алтай/Respublika Altay。面積9万2600平方キロメートル、人口20万3000(1999)。首都はゴルノ・アルタイスク。1922年6月1日にオイロート自治州Ойрот/Oyrotとして創設。1948年1月7日にゴルノ・アルタイ自治州Горно-Алтай Автономная Область/Gorno-Altayskaya Avtonomnaya Oblast'と名称変更。ソ連崩壊(1991年12月)直前の1991年、一時ゴルノ・アルタイ自治ソビエト社会主義共和国となり、1992年アルタイ共和国となった。国土の南部はアルタイ山脈で、最高点はベルハ山の標高4506メートル。国土の4分の1は森林に覆われている。平均気温は1月零下32~零下12℃、7月9~18℃。年降水量は100(山間盆地)~1000ミリメートル。1989年国勢調査による民族構成は、ロシア人(11万5188、60.4%)、アルタイ人(5万9130、31.0%)が主である。アルタイ語(オイラート語)はトルコチュルク)語系言語。

 おもな工業は、林業、木材加工、軽工業、食品加工、建築資材生産、電気機器。鉱業、建築用石材の採掘も行われている。農業は、畜産ヒツジヤギウシウマヤクアカシカ、マダラジカなど)、養蜂(ようほう)、飼料作物穀物の栽培など。狩猟も盛んである。

[上野俊彦]


アルタイ(中国)
あるたい / 阿勒泰

中国、新疆(しんきょう)ウイグル自治区最北部、イリ・カザフ自治州の北部にある県級市。アルタイ地区の公署所在地で、常住人口19万0064(2010)。イルティシ川上流のキラン川沿岸に発達し、住民にはカザフやモンゴル、ウイグルなどが多い。2000~3000メートルのアルタイ山脈の南麓高原は牧畜区の中心で、羊毛、皮革を生産する。また、金属、食品などの加工工場が立地。市中心部の南西約10キロメートルにアルタイ空港がある。

[駒井正一・編集部 2018年1月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルタイ」の意味・わかりやすい解説

アルタイ
Altay

モンゴル南西部,ゴビアルタイ州の州都。北をハンガイ山脈,南をモンゴルアルタイ山脈にはさまれる。首都ウラーンバートルから西へ向う南路自動車道の要衝で,北路自動車道との連絡路の分岐点でもある。ウラーンバートルとは航空路でも結ばれている。 1961年まではユスンブラク Jüsünbulagと呼ばれた。人口約2万。

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