ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワンチュク」の意味・わかりやすい解説
ワンチュク
Wangchuk, Jigme Singye
ブータンの国王(在位 1972~2006)。インドやイギリスに留学。1972年国家計画委員会議長。同年7月父王がケニアのナイロビで療養中に死去したため,10月に 4代目国王として即位,世界最年少の国王として話題になった。1974年6月戴冠式を挙行した。ブータンの国際連合加盟をうけて世界各国との外交関係を樹立するなど,先代からの政治改革を加速させた。2006年12月に退位。ワンチュク国王の一連の政治改革によりブータンは議会制民主主義へと移行し,2007年新憲法案に基づいて国民評議会(上院)選挙が,2008年には国民議会(下院)選挙がブータン史上初の国民による直接投票で行なわれ,4月に新内閣が発足,7月には新憲法も採択された。
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