アウイ(読み)あうい(その他表記)René-Just Haüy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アウイ」の意味・わかりやすい解説

アウイ
あうい
René-Just Haüy
(1743―1822)

フランスの鉱物学者。アユイともよばれ、こちらのほうがフランス語の発音に近いが、日本の鉱物学分野の長年の慣習でアウイとよばれることが多い。1783年に、結晶の規則性に関する説を発表し、結晶は「モレキュール」が集まってできていることを述べた。彼が考えたモレキュールは今日の原子や分子にあたるが、当時は実態としてはわかっていなかった。その後、結晶面の性質が簡単な整数比で表せることについても言及した。これがのちに「有理指数の法則」とよばれるようになった。1801年と1822年に有名な『鉱物学概論』Traité de Minéralogieを著した。とくに第1版には図をたくさん使用して、いくつかの基本形をもつ構成微粒子が積み重なって結晶をつくっていることを示した。有名な方解石や黄鉄鉱の結晶の説明図は今日でも多くの鉱物教科書に引用されている。

[松原 聰]


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