あった

精選版 日本国語大辞典 「あった」の意味・読み・例文・類語

あった

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) あたたまること、あたたかいこと、また、そのさまをいう幼児語
    1. [初出の実例]「ソリャ、だぶだぶだぶだぶ。アア、能(い)いぞ能いぞ。温(アッタ)で能(いい)ぞ」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)前)

あった

  1. 〘 副詞 〙 ( 副詞「あた」の変化した語 ) =あた〔副〕
    1. [初出の実例]「あったどんくさい、草臥(くたびれ)たと、破れかぶれも気に懸けず」(出典:浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)二)

あつた

  1. 〘 名詞 〙 数の八をいう、芝居関係者、露店商人などの隠語
    1. [初出の実例]「『芝居のふちゃうを咄しねへ』『ちっと斗(ばかり)咄しやせふ〈略〉八文をあつた文』」(出典:洒落本・品川楊枝(1799))

あった

  1. 〘 名詞 〙 「あした(朝)」の幼児語。
    1. [初出の実例]「坊や。〈略〉。朝(アッタ)起々したら、お目覚にお薩をやらうヨ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「あった」の解説

アツタ
あつた

漢字表記地名「厚田」のもとになったアイヌ語に由来する地名。コタン名・場所名のほか河川名としても記録されている。元禄郷帳に「あつた」、天保郷帳には「アツタ持場」のうち「アツタ」とみえ、当地一帯は近代に入って厚田村に包含された。仮名表記は「あつた」(「西蝦夷地場所地名等控」など)、「アツタ」(「蝦夷商賈聞書」「蝦夷志」「蝦夷拾遺」「蝦夷草紙別録」「東海参譚」、武藤「蝦夷日記」、「西蝦夷地日記」「協和私役」、玉虫「入北記」、「場所境調書」「廻浦日記」、「丁巳日誌」天之穂日誌など)のほか異表記をみない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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