あた(読み)アタ

デジタル大辞泉 「あた」の意味・読み・例文・類語

あた

[副]《「あだ」とも》不快・嫌悪気持ちを表す語に付いて、その程度がはなはだしいという意を表す。あった。
「―めんだうなとつきたふせば」〈浄・傾城三度笠
[補説]「あたがましい」のように、連濁を伴って接頭語的にも用いる。
「五十両に足らぬ金あたがしましう言ふまい」〈浄・冥途の飛脚

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精選版 日本国語大辞典 「あた」の意味・読み・例文・類語

あた

  1. 〘 副詞 〙 ( のちに「あだ」とも ) 多く不快な気持や嫌悪の情を表わす語や句に冠して、その程度のはなはだしさをさらに強調する。好ましくない、いまいましい、などの意。あった。
    1. [初出の実例]「我こそ分知(わけしり)たりと手おもきしょさだてはむっとして、あた胸のわるい重々(てうでう)也」(出典浮世草子・好色貝合(1687)上)
    2. 「聞ばあはれで涙がこぼれる、かなしゅてならぬどうぶくらに、あた聞ともない」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中)

あた

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「あたじけない」の略 ) 物惜しみをすること。また、そのさま。けち。
    1. [初出の実例]「『惣体(そうてへ)上方ものはあたじけねへ。気のしれたべらぼうどもだ』『いやおまいがたがあたじゃわいな』」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)八)

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普及版 字通 「あた」の読み・字形・画数・意味

【阿】あた

父。

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