フィンランド南西部,トゥルクとスウェーデンのストックホルムとのほぼ中間に位置する諸島。スウェーデン語でオーランドÅland諸島。6500以上の島から成るが,人が住むのは約150。合計面積1480km2。最大はアハベナンマー本島で960km2。住民の3/4以上が本島に住む。合計人口2万3000(1979)。中心はマーリアンハミナMaarianhamina市で,人口1万(1979)。年平均気温16.4℃,フィンランドで最も温暖である。住民はほとんどがスウェーデン系で,スウェーデン語が公用語。フィンランド語を話すのは3.5%。出土した1300枚ものアラブ銀貨は,バイキング時代の黒海方面との接触を物語る。古来の漁業・農業のほか,今日では海運業も盛んで,夏はスウェーデンからの観光客が多い。1809年スウェーデン領からロシア領となり,1917年フィンランド独立の際にはスウェーデンへの帰属を希望する住民もあったが,21年国際連盟の決定により,フィンランド領となった。
執筆者:荻島 崇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
スウェーデンのストックホルムとフィンランドのトゥルクとのほぼ中間に、ボスニア湾の入口を押さえて位置する島嶼(とうしょ)群。スウェーデン語名のオーランド諸島Ålandの名でも知られる。平坦(へいたん)な岩盤からなる。一部で農業もあるが、スウェーデン語を話す住民は多くが漁業に従事する。アハベナンマー島が中心で、人口2万6008(2001)。中心都市のマーリアンハミナ(人口1万0492(1999))は古くから海運の中心として知られ、現在も海運が盛んである。1917年のフィンランド独立に際し、スウェーデン帰属論が強かったが、国際連盟の決定によりフィンランド領となった。軍事および外交を除く広範な自治権が与えられているが、スウェーデンへ移民する者が多い。
[塚田秀雄]
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