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アリストテレスの提灯 アリストテレスノチョウチン

デジタル大辞泉の解説

アリストテレス‐の‐ちょうちん〔‐チヤウチン〕【アリストテレスの灯】

ウニ類の口部にある咀嚼(そしゃく)器官アリストテレスが、古代ギリシャ製の提灯に似た形のものとして初めて記載。

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世界大百科事典 第2版の解説

アリストテレスのちょうちん【アリストテレスの提灯 Aristotle’s lantern】

ウニ類の正形類とタコノマクラ類がもっている口器で,口,食道,咽頭を取り囲む大小多数の骨片とそれらを動かす筋肉が複雑に組み合わされて作られており,海藻,貝,フジツボなどの餌をかじり取りかみ砕く働きをする。正形類では逆五角錐状で,5種40個の骨片と7種の筋肉から成る。V字形の最も大きな5組の骨片は顎骨(がつこつ)といわれ,内側に各1本の細長いを収納している。口器は突き出したり引っ込めたりされ,その運動は同時に呼吸にも役だつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アリストテレスの提灯
ありすとてれすのちょうちん
Aristotle's lantern

棘皮(きょくひ)動物のウニ類の口器の名称。殻の内側下部に位置する複雑な構造の大形そしゃく器官で、5種40片の骨からなり、6種60枚の筋肉が付着する。構成骨のうちで最大のものは顎骨(がくこつ)とよばれ、対をなす顎骨片の縫合線の内側に細長い歯骨がある。歯骨の下部先端はとがり、歯として口の部分に露出する。名称の由来は、紀元前4世紀に哲学者アリストテレスが古代ギリシア製の提灯に似たものとして初めて記載したことによる。ウニ類のうち、ブンブク類とマンジュウウニ類にはこの器官はない。[重井陸夫]

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世界大百科事典内のアリストテレスの提灯の言及

【あご(顎)】より

…甲殻類では付属肢の基部の突起である顎基が発達して形成された大あご,昆虫類・多足類では付属肢の肢節が融合して形成された大あごが1対あって,左右にかみ合わされる。ウニ類には,〈アリストテレスの提灯〉といわれる口器の中に歯骨を抱えた石灰質の顎骨が5個あり,放射状にかみ合わされる。【原田 英司】
【脊椎動物のあご】
 脊椎動物では,あごとは口腔の上および下の領域を指し,上顎と下顎があるが,その範囲は明確でない。…

【ウニ(海胆)】より

…ウニ綱に属する棘皮(きよくひ)動物の総称。ウニ類はすべて海産で,潮間帯の石の下や岩のくぼみにすむものから,水深6000mの深海にまで生息の範囲を広げている。現在約900種が知られており,太平洋~インド洋海域がもっとも種類が多く,アフリカ,オーストラリア,日本,ハワイへと広がっている。
[形態と機能]
 ウニ類は正形類と不正形類とに大別される。正形類はバフンウニ(イラスト)やムラサキウニ(イラスト)などのように半球状の殻をもち,不正形類はブンブクチャガマ(イラスト)やタコノマクラ(イラスト)の殻のように心臓形や扁平な楕円形をしている。…

【棘皮動物】より

…動物分類学上,1門を構成する動物群。ウニ,ヒトデ,ナマコ類などが含まれ,すべて海産。現生は世界に約7350種が知られている。体は5放射相称で,石灰質の骨板やとげなどの内骨格が皮下にあり,また水管系という特別な器官をもっていることがこの動物の共通の特徴である。ラテン名はechino(とげのある),derma(皮膚)の意。棘皮動物は有柄(ゆうへい)亜門と星形(せいけい)亜門に分けられ,有柄亜門にはウミユリ綱を,星形亜門にはナマコ綱,ヒトデ綱,ウニ綱,クモヒトデ綱などが含まれる。…

※「アリストテレスの提灯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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