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アル・シャバーブ ある・しゃばーぶ

知恵蔵の解説

アル・シャバーブ

ソマリア南部に拠点を置くイスラム過激派組織。アラビア語で「若者」を意味する。
戦闘員は約5000人(一説では7000~9000人)で、外国人約200人・女性約120人を含む。海外の支援者も多い。結成は2007年1月。その中心になったのは、06年に首都モガディシオを一時制圧したイスラム法廷会議(ICU)出身のアデン・ハシ・アイロである。アイロはアフガニスタンでアルカイダの軍事訓練を受けた強硬派で、エリトリアに拠点を移したICUを離れ、ソマリア南部でアル・シャバーブを結成した。厳格なシャリーア(イスラム法)によるイスラム国家樹立、外国勢力の排除を目指したが、08年5月に米軍の空爆で死亡している。
その後、最高指導者アブ・ズベイルの指揮の下、勢力を拡大し、同年8月には南部の主要都市キスマヨを占領し、ソマリア中南部をほぼ支配下に収めた。暫定政府が治める首都モガディシオでも、政府機関やそれを支えるアフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)部隊への攻撃を繰り返し、米国からテロ組織に指定されている。10年7月には、AMISOM部隊の中核を担うウガンダの首都カンパラで、サッカーW杯を放映していたレストラン2軒を爆破(死者76人)し、国際社会から激しい批判を浴びた。支配下の国内南部の州でも、たばこ・カート(庶民が愛好する麻薬の一種)や音楽・スポーツなどの娯楽を禁じるといった極端な原理主義政策を進め、また11年の大干ばつの際には、西欧諸国からの食糧支援を拒否したため、民衆の支持も失った。
11年8月、暫定政府軍やAMISOMの攻勢によって、首都モガディシオから撤退。更にケニア軍による掃討攻撃も加わったため、翌12年にかけて中南部の主要都市も失った。こうした劣勢下の12年2月、アルカイダへの合流を正式に発表。13年9月にはケニアの首都ナイロビにある高級ショッピングモールを襲撃し、死者67名(行方不明39名)、負傷者200名以上もの犠牲者を出している。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2013年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

デジタル大辞泉プラスの解説

アル・シャバーブ

《Al-Shabaab》ソマリア政府の打倒、イスラム国家の樹立、外国勢力の排除などを目的に掲げるスンニ派過激組織。2007年1月結成。5000人近い戦闘員を有し、2013年9月には多くの観光客も犠牲となったナイロビ・ショッピングモール襲撃テロ事件を実行。2015年4月にはケニアの大学で大規模なキリスト教系の学生の人質・殺害テロ事件を実行し、150名近い学生が犠牲となった。

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