アンデス共同市場(読み)アンデスきょうどうしじょう(英語表記)Andean Common Market; ANCOM

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンデス共同市場」の意味・わかりやすい解説

アンデス共同市場
アンデスきょうどうしじょう
Andean Common Market; ANCOM

1966年8月の「ボゴタ宣言」に基づいてアンデス地域の開発途上国 (ボリビアエクアドル) と市場狭小国 (チリコロンビアペルーベネズエラ) が結成したラテンアメリカ自由貿易連合 LAFTA内のサブリージョナル共同市場。 69年 10月に発効した「アンデス地域統合協定 (カルタヘナ協定) 」により発足 (ベネズエラは 1973年 12月に加盟) 。関税同盟を結成し,域内産業補完協定の実施,共通外資政策の実現に努めたが,加盟国における政変や石油危機後の経済的困難から結束に乱れが生じ,76年 10月には共通外資規制に対する意見の対立からチリが脱退各国の累積債務問題が悪化したため活動は停滞したが,89年5月加盟国首脳により「新カルタヘナ宣言」が採択されて当初の目的が確認され,92年から域内関税が撤廃された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンデス共同市場」の意味・わかりやすい解説

アンデス共同市場
あんですきょうどうしじょう

アンデス共同体

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世界大百科事典(旧版)内のアンデス共同市場の言及

【ラテン・アメリカ】より

…60年代には注目すべき進展がみられたが,70年代には中米紛争が泥沼化し,経済統合も足踏み状態に陥った。 1969年にはラテン・アメリカ自由貿易連合のサブ・リージョナルな経済統合組織としてアンデス共同市場が発足し,アンデス6ヵ国が加盟,域内加盟諸国間の発展格差是正,共同市場結成,統合産業計画・外資規制の実施などがおもな目標に掲げられた。アンデス共同市場は自立的共同市場の形成と域内格差是正の両立を目指したが,共通外資政策をめぐる加盟諸国間の利害対立が引金となって,76年チリが脱退した。…

※「アンデス共同市場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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