イネゲノム解析研究(読み)イネゲノムかいせきけんきゅう

百科事典マイペディア 「イネゲノム解析研究」の意味・わかりやすい解説

イネゲノム解析研究【イネゲノムかいせきけんきゅう】

農林水産省が1991年から進めている,イネの全遺伝子を解析することを目的としたプロジェクト。ゲノムとは,生物生存に最小限必要な染色体の1組に含まれる遺伝子のこと。アジアを中心とする世界各国で主要なカロリー摂取源となっているイネに的を絞り,病害の防止や増産などのための品種改良への利用を目指す。研究の主体は,農林水産省農業生物資源研究所と社団法人農林水産先端技術研究所。具体的には,すでに12本のイネ染色体についての,高密度遺伝子地図の作成についてはほぼ目標が達成された。さらに遺伝子を破壊した突然変異集団による遺伝子の機能解析などの方法を使い,出穂期などの量的形質に関連する遺伝子,病害抵抗性の発現に関与する遺伝子など,さまざまな生物機能の遺伝子レベルにおける機構を解析し,成果を上げつつある。→遺伝子工学バイオテクノロジー

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