オールポート(兄弟)(読み)おーるぽーと

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オールポート(兄弟)
おーるぽーと

兄フロイドFloyd Henry Allport(1890―1978)、弟ゴードンGordon Willard Allport(1897―1967)ともにアメリカの心理学者。兄のフロイドは、社会心理学を行動主義の立場から体系化しようと試みた。社会心理学を個人心理学の一部と考え、集団にも心があるという考え方を集団誤謬(ごびゅう)として否定した。交通信号を守るというような社会的規範への同調行動は正規分布を示さず、J型曲線を描き、顕著な逸脱者が少ないという仮説をたてた。著書に『社会心理学』(1924)などがある。
 弟のゴードンは、兄の勧めで心理学者となり、1924年以後ハーバード大学などに在職。「自己」の概念を中心とする人格の独自性や、人間に特有な学習された動機を重視するパーソナリティー心理学を主張した。ドイツ心理学の影響が強い。第二次世界大戦中の流言の研究や、シュプランガーの価値類型をもとに人間のタイプを分類したオールポート‐バーノン‐リンゼイ価値尺度の開発にも貢献。著書に『デマの心理学』(1947)などがある。[宇津木保]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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