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カピタティオ capitatio

世界大百科事典 第2版の解説

カピタティオ【capitatio】

古代ローマの人頭税。共和政時代には,アフリカなど一部の属州でのみ人頭税の存在が知られるが,帝政期に入ると,おそらくは大半の属州で徴収されるようになった。しかし帝政前半期については,課税対象となる住民の範囲,課税額などは,一部の属州を除いて明らかではなく,地域によってかなりの差があったものと思われる。300年ごろディオクレティアヌスが再編した課税制度(カピタティオ・ユガティオ制)のもとでのカピタティオの内容は,比較的明確に知られている。

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世界大百科事典内のカピタティオの言及

【ディオクレティアヌス】より

…かつては軍事職であった近衛軍総督という役を財務長官とし,全帝国に厳格な土地測量と人頭の申告を行わせ,土地にユガ,人頭にカピタという抽象単位を当てて課税した。これをカピタティオユガティオといい,他の産物も同じ価値基準で課税されることになり,地方により旧来の税制を残したり,二つの税体系が統合された所もあったが,収税体制はきわめて能率化した。しかしそれだけでは巨額の軍事防衛費はまかなえず,皇帝領の管理強化,さまざまな物資の取引の国家独占,国営仕事場の設置,手工業者を強制的に組合に入れて統制下に置くなどの経済統制策を進めた。…

【ユガティオ】より

…ユガは,生産力に応じて定められた地積で,その広さは,作物や地域によって異なった。ユガティオと人頭税であるカピタティオは,ローマ帝国内のいくつかの地方では結合されて,統一的な租税体系を形成した。【坂口 明】。…

【ローマ】より

…コンスタンティヌス1世はソリドゥス金貨の鋳造開始など部分的に貨幣を改良し,ソリドゥスそのものは国際信用を回復することができたが,国内取引とくに税としては現物を課することが原則となった。ディオクレティアヌスが始めた新税制(カピタティオ・ユガティオ制)は全帝国の農地と農民に対してさまざまな現物課税を行った。この税収を確保するために農民や小作人(コロヌス)は農地からの移動を禁じられ,徴税責任者とされた都市参事会員も世襲身分(クリアレスと呼ばれた)とされた。…

※「カピタティオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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