ガリカニズム(読み)がりかにずむ(英語表記)gallicanisme

日本大百科全書(ニッポニカ)「ガリカニズム」の解説

ガリカニズム
がりかにずむ
gallicanisme

ローマ教皇や外国勢力などの影響に対して、自らの独自性を主張しようとするフランス・カトリック教会の路線をさす。近代的な国家意識が成立する中世末期から、ローマ教皇への中央集権が完成する19世紀中期まで続いた。発端は、アビニョンとローマに2人の教皇がたつ教会分裂(1378~1417)にあるが、最盛期は17~18世紀とみられる。その背景には、国内の封建諸侯や外国勢力に対し、自己の立場を確保しようとする絶対主義王権や、教皇からの独立を求める司教たちの要求があった。第1回バチカン公会議(1870)以後は力を失ったが、ジャンヌ・ダルクなどの国民的聖人に対する崇敬のなかに、なおその余韻を残している。

[田丸徳善]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典「ガリカニズム」の解説

ガリカニズム

〘名〙 (Gallicanism) ローマ教皇の絶対権に対し、ガリア教会(フランスのカトリック教会の別称)の独立自治を主張する立場。一七世紀中頃、特に支持されたが、のち衰微した。ガリア主義。⇔ウルトラモンタニズム

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