キム・イルソン(金日成)(読み)キム・イルソン(英語表記)Kim Il-sǒng

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キム・イルソン(金日成)
キム・イルソン
Kim Il-sǒng

[生]1912.4.15. 平安南道,萬景台
[没]1994.7.8. ピョンヤン,主席宮
北朝鮮の政治家。 1927年満州の毓文 (いくぶん) 中学在学中に中国共産青年同盟に加入。 31年中国共産党に入党し,東北抗日連合軍でゲリラ活動に従事。 41年頃ソ連に逃れ,45年解放とともに帰国。 46年北朝鮮臨時人民委員会委員長,北朝鮮労働党副委員長,47年北朝鮮人民委員会委員長,48年朝鮮民主主義人民共和国初代首相,49年朝鮮労働党 (北労党と南労党の合併党) 委員長。朝鮮戦争勃発とともに軍事委員会委員長,人民軍最高司令官,53年元帥。戦後,政権の基礎を固め,チョンリマ (千里馬) 作業班運動により独自の経済建設を遂行。中ソ論争においては反修正主義の立場からソ連を批判,66年には中国とも対立し,67年 12月チュチェ思想による自主外交,自立経済,自衛国防などを盛った「十大政綱」を発表。自主路線を鮮明にした。 72年7月,「七・四南北共同声明」を発表し,68年以来の強硬な対米,対南路線を修正し,南北対話を開始したが,74年以降再び対話を中断した。 72年 12月社会主義憲法を採択し,国家主席 (最高司令官,国防委員会委員長兼任) に就任。 73年6月祖国統一の「5大原則」を発表した。 80年 10月第6回党大会で「高麗民主連邦共和国創設」案を提唱。同年総書記,政治局常務委員,軍事委員会委員長に就任した。 86年 10月訪ソし,ゴルバチョフ書記長と会談。 87年5月の訪中で 鄧小平,趙紫陽らと,91年 10月の訪中では 鄧小平,江沢民らと会談。 92年4月「共和国大元帥」の称号を授与された。なお,没後 98年9月憲法が改正され国家主席制は廃止,キム・イルソンは「永遠の主席」と規定された。

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