クロモグリク酸ナトリウム(読み)くろもぐりくさんなとりうむ(その他表記)sodium cromoglicate

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

クロモグリク酸ナトリウム
くろもぐりくさんなとりうむ
sodium cromoglicate

喘息(ぜんそく)、アレルギー性鼻炎などの発作の発来を防ぐ新しい型の薬で、従来の喘息治療薬と異なり、気管支拡張作用、抗ヒスタミン作用、コルチコイド様作用がない。その作用機序は抗原抗体反応に伴っておこる肥満細胞からのヒスタミンや遅延型アナフィラキシー物質を含むオータコイド類の遊離を抑制することによるといわれている。白色粉末で水に溶けやすい。微粉カプセルに入れたものが市販されており(商品名「インタール」)、専用の噴霧器で粉末のまま噴霧吸入する。気管支喘息用とアレルギー性鼻炎用の2種の噴霧器がある。1カプセル20ミリグラム。そのほか吸入液(2%)、点鼻液(2%)があり、アレルギー性結膜炎用に点眼液(2%)も市販されている。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス の解説

クロモグリク酸ナトリウム

薬に含まれる成分ひとつ。抗アレルギー作用があり、点眼薬点鼻薬などに含有。

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