ケント王国(読み)ケントおうこく(その他表記)Kingdom of Kent

精選版 日本国語大辞典 「ケント王国」の意味・読み・例文・類語

ケント‐おうこく‥ワウコク【ケント王国】

  1. ( ケントはKent ) 古代グレートブリテン島の最南東部に成立した、アングロサクソン七王国の一つ首都カンタベリー。五世紀の中期建国。六世紀に最盛期を迎えたが、九世紀にイングランド王国に併合された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケント王国」の意味・わかりやすい解説

ケント王国
ケントおうこく
Kingdom of Kent

イギリス,アングロ・サクソン時代の七王国の一つ。領域は現在のケント県とほぼ一致する。5世紀なかばにヘンギストとホルサに率いられたジュート人がこの地に渡来定着したと伝えられるが,王国の歴史が明白になるのは6世紀末のアゼルベルト王以後である。王は他の諸王国に覇を唱え,イギリスに初めてカトリックを導入,首都カンタベリーに教会を造り,またイギリス最古の法典を発布した。法典発布は7世紀後半フロスヘレ,エアドリック,ウィフトレドらの王によってもなされた。しかしアゼルベルト以後,国勢ふるわず,8世紀後半はマーシア王国に従属,9世紀初めウェセックス王国に征服されてその一州となり,イングランド統一王国に編入された。

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世界大百科事典(旧版)内のケント王国の言及

【ケント】より

…イギリス,イングランド南東端にある州。中世のアングロ・サクソン七王国の一つ,ケント王国の支配領域を指す歴史的地方名でもあり,ケルト語で〈辺境〉を意味するcanto‐に由来する。シェピー島などの島嶼を含めて面積3732km2,人口155万(1995)で,州都はメードストン。…

※「ケント王国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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