日本大百科全書(ニッポニカ) 「コレンス」の意味・わかりやすい解説
コレンス
これんす
Carl Franz Joseph Erich Correns
(1864―1933)
ドイツの植物遺伝学者。ミュンヘン大学で植物細胞学者ネーゲリに師事し、のちにチュービンゲン大学教授、ミュンスター大学教授、カイザー・ウィルヘルム生物学研究所長(現、マックス・プランク研究所)などを歴任。1899年、トウモロコシとエンドウで遺伝を研究しているうちに、遺伝には規則性がみられることを発見した。その数週間後にメンデルの論文を読み、すでにメンデルが自分と同じ遺伝法則を発見していたことを知った。同じころ、オランダのド・フリース、オーストリアのチェルマクもメンデルの法則を再発見し、1900年にそれぞれ論文を発表した。近代的な遺伝学は、このメンデルの法則の再発見を出発点とする。
[真船和夫]