シンシャ(辰砂)(読み)しんしゃ

百科事典マイペディア 「シンシャ(辰砂)」の意味・わかりやすい解説

シンシャ(辰砂)【しんしゃ】

(1)水銀の主要な鉱石鉱物組成はHgS。六方晶系で鮮紅色の菱(りょう)面体結晶を示すが,産状は多くは塊状か土状。やわらかく硬度2〜2.5,比重8.09,金属光沢を有する。熱水鉱床に特徴的な鉱物で,おもに火山岩に脈状に入り込み地表近くで沈殿したもの。スペインのアルマデン鉱山が世界最大の鉱床,日本では北海道のイトムカ鉱山が有名であった。(2)酸化銅下絵付した陶磁器。天然産のシンシャ(朱)の色に近い紅色を示すので,こう呼ばれる。
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