ジャッジ・システム(読み)じゃっじしすてむ(英語表記)Japan Aerospace Defense Ground Environment

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジャッジ・システム
じゃっじしすてむ
Japan Aerospace Defense Ground Environment

航空自衛隊の自動防空警戒管制組織で、新バッジ(BADGE)・システムともよぶ。レーダーや迎撃指揮所、迎撃機や地対空ミサイル(SAM)を統合し、コンピュータで制御する自動防空管制システムは、アメリカ空軍が1950年代の末に実用化した半自動防空管制組織SAGE(セイジ)(Semi-Automatic Ground Environment)がはしりで、航空自衛隊もこれにならって自動警戒管制組織Base Air Defense Ground Environment System、略称バッジ・システムを1964年(昭和39)に採用、1969年から稼働させた。このシステムは、全国二十数か所のレーダー・サイトと3か所(三沢(みさわ)、入間(いるま)、春日(かすが))の防空指令所(DC)、府中の航空作戦管制所(AOCC)を通信回線で接続し、レーダーのとらえた国籍不明機に対して迎撃機を割り当て、スクランブルを指示する。1983年からは全般的に能力を向上し、通信回線の光ファイバー化や防空指令所と防空管制所(CC)の統合化、E-2C早期警戒機との情報交換を可能にするデータリンクなどを組み込んだ新システムへの改修が開始された。またこのとき南西諸島方面を担当する4番目のDC(那覇)が加えられた。現在のジャッジ・システムの研究は2002年(平成14)に始まり、2007年から更新開始、2009年からバッジ・システムにかわって稼動を始めた。ジャッジ・システムの特徴は、弾道ミサイル防衛(BMD)への対応、より広域の航空脅威に対応する作戦遂行能力、防衛省中央指揮システム(CCS)・海上自衛隊の海上作戦部隊指揮管制支援システム(MOF)・陸上自衛隊の師団通信システム(DICS)との連接強化、分散処理アーキテクチャーの採用などである。とくにBMDにおいては、航空自衛隊の航空総隊司令官(空将)が陸海空三自衛隊のBMD関連部隊の統合指揮官となり、航空総隊司令部から海上自衛隊のイージス艦を含むBMD統合任務部隊を指揮する。航空総隊司令部は、アメリカ軍との連携強化のために、2012年に府中からアメリカ空軍横田基地内へと移転した。[野木恵一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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