ジャンボローニャ(その他表記)Giambologna

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャンボローニャ」の意味・わかりやすい解説

ジャンボローニャ
Giambologna

[生]1529. スペイン領ネーデルラントドゥエ
[没]1608.8.13. イタリア,フィレンツェ
フランドルで修業し,イタリアで活躍した彫刻家。マニエリスムを代表する一人。ジョバンニ・ダ・ボローニャ Giovanni Da Bologna,またはジャン・ブーローニュ Jean Boulogneとも呼ばれる。1555年頃イタリアに移住し,一時ローマに滞在したが,1557年フィレンツェ定住。ボローニャの『ネプチューンの泉』(1563~66)を制作して名声を博し,ミケランジェロ死後のフィレンツェにおける最も有名な彫刻家となる。作風は躍動感に富み,『サビニ人の女の略奪』(1579~83,フィレンツェ,ロッジア・ディ・ランツィ)ではあらゆる視点からの観賞を考慮したマニエリスム彫刻の最も発展した形式を示す。ブロンズ作品としては『メルクリウス』(1580頃,フィレンツェ,バルジェロ国立美術館),『大公コジモ1世の騎馬像』(1587~94,フィレンツェ,シニョリーア広場)などが有名。

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世界大百科事典(旧版)内のジャンボローニャの言及

【イタリア美術】より

…この危機を代表するものがミケランジェロ,ポントルモ,ロッソ,パルミジャニーノ,ティントレットなど,マニエリスムの芸術である。彫刻ではジャンボローニャGiambologna(1524‐1608)が代表する。彼らは歪んだ比例,かたよった空間,奇想にみちた象徴的表現などによって,形象では表し得ぬ思想や情念を表現しようとした。…

【ジョバンニ・ダ・ボローニャ】より

…フランドル出身で,フィレンツェで活躍したマニエリスムの代表的彫刻家。ジャンボローニャGiambologna,ジャン・ド・ブーローニュJean de Boulogneともいう。フィレンツェでアンマナーティB.Ammanatiの影響のもとに名人芸を磨き,16世紀におけるミケランジェロ以後最大の彫刻家となった。…

※「ジャンボローニャ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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