ソグド文字(読み)ソグドもじ(英語表記)Sogdian alphabet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソグド文字」の意味・わかりやすい解説

ソグド文字
ソグドもじ
Sogdian alphabet

ソグド語を記述した文字アラム文字から派生したもので,子音字だけである。文献は,最古のものは4世紀にさかのぼるが,多くは9~10世紀のものである。ソグド文字からウイグル文字ができ,さらにモンゴル文字がつくられた。 (→セム文字 )

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ソグド文字」の解説

ソグド文字(ソグドもじ)

主に中期東イラン語方言であるソグド語を書写する文字で,他の言語を写すこともある。アラム文字もとにするが,横書きとともに縦書きにもされる。この文字から,モンゴル文字,満洲文字母胎となるウイグル文字が生まれた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ソグド文字」の解説

ソグド文字
ソグドもじ
Soghd

中央アジアソグディアナのイラン系原住民ソグド人の文字
アラム文字をもとに成立し,ソグド人の活発な貿易活動に伴い,モンゴル文字・満州文字の成立に影響した。

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世界大百科事典(旧版)内のソグド文字の言及

【ソグド語】より

…最も東は中国の西安や洛陽,北はモンゴル高原のオルホン川近辺,南はチベット西端のラダックあたりにもその使用が確認されている。ソグド語はソグド文献と呼ばれる文献に数種類の文字を用いて書き残されているが,最もよく利用されたソグド文字はアラム文字に由来すると一般に信じられ,表音文字であるが子音字のみからなり右横書きである。この文字はソグド文献内では書簡体文字,仏典文字,草書体文字と呼びうる字体に発達し,後に草書体文字はウイグルに借用されてウイグル文字となった。…

【ソグド文献】より

…ラダック碑文は9世紀中葉に作られたと考えられているが,ソグド文献中最も新しい時代に所属する。マニ教文献の多くはシリア文字を改良して作られたマニ文字で,キリスト教文献はエストランゲロ・シリア文字でそれぞれ表記されているが,残りはすべてソグド文字を使用している。【庄垣内 正弘】。…

※「ソグド文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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