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タリウム使用母親殺害未遂 たりうむしようははおやさつがいみすい

知恵蔵の解説

タリウム使用母親殺害未遂

静岡県立高校1年の女子生徒(当時16)が、劇物のタリウムを使って母親(当時47)を殺そうとしたとして2005年10月31日、静岡県警に殺人未遂容疑で逮捕された。母親は重体。静岡地検沼津支部は11月、少女の精神状態と刑事責任能力の有無を調べる必要があるとして鑑定留置を沼津簡裁に請求、認められた。鑑定は06年3月に終わったが、内容は公表されなかった。この結果を受けて地検沼津支部は3月8日、刑事処分相当の意見書を付けて少女を殺人未遂の非行事実で静岡家裁沼津支部に送致した。家裁支部は同日、観護措置を決めて身柄を静岡少年鑑別所に移した。5月1日の審判で、家裁支部は医療少年院に送る保護処分を決定。裁判長は「幼児期からの発達上の問題があり、後天的に形成された人格のゆがみも認められる」として「相当長期間の矯正教育が必要」との処遇勧告を付けた。家裁が認定した非行事実などによると、少女は05年夏、近くの薬局でタリウムを買い、8月下旬から10月20日頃、自宅などで母親に対し、殺意をもって食事に混ぜるなどして数回にわたって飲ませた。母親は筋力低下や呼吸障害で意識不明の重体となった。動機について「タリウムを試したいとの思いから母親に飲ませたところ、予想以上に重い症状が出たため狼狽や後悔したものの、犯行の発覚を強く恐れる気持ちから、殺意をもって投与した」と指摘し、刑事責任能力はあるが、刑事裁判までは必要ないと判断した。なぜ母親を対象にしたのかは不明。

(緒方健二 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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