狼狽(読み)ロウバイ

  • ×狼×狽
  • うろたえ うろたへ
  • うろた・う うろたふ
  • うろた・える うろたへる
  • うろた・ゆ
  • ろうばい ラウ‥
  • ろうばい〔ラウ〕

デジタル大辞泉の解説

[名](スル)《「狼」も「狽」もオオカミの一種。「狼」は前足が長くて後ろ足が短く、「狽」はその逆。「狼」と「狽」は常にともに行き、離れると倒れるのであわてるというところから》不意の出来事などにあわててうろたえること。「株価の急落に狼狽する」「周章狼狽

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

スル
あわてふためくこと。うろたえること。 不意の質問に-する -気味

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (形動) (動詞「うろたえる(狼狽)」の連用形の名詞化) あわてふためくこと。また、そのさま。とまどい。ろうばい。
※浮世草子・風流曲三味線(1706)四「うろたへな太夫様でないが、なんとして今日は狂言が出来ませぬぞ」
※草枕(1906)〈夏目漱石〉六「女は粛然として、焦(せ)きもせず、狼狽(ウロタヘ)もせず」
〘自ア下一(ハ下一)〙 うろた・ふ 〘自ハ下二〙
① 驚きのあまり、どうしてよいか分からずまごまごする。あわてふためく。とまどふ。ろうばいする。うろたゆ。
※虎明本狂言・武悪(室町末‐近世初)「汝は日比(ひごろ)の口ほどにも無ひうろたへたことを言ふ」
② まごまごと歩きまわる。うろうろと歩く。うろつく。
※俳諧・三千風笈さがし(1701)下「今迄ここらにはうろたえてゐられぬ」
[語誌](1)「うろたえ」が変化して「うろたい」になった例も見られる。「咄・学習院本昨日は今日の物語」の「川渡(かはわたし)うろたいて」、「咄・鹿の巻筆‐四」の「あなたこなたとうろたいける」など。
(2)さらに四段活用化したと見られる例として、「西洋道中膝栗毛〈仮名垣魯文〉二」の「うろたふひゃうしに、つるつるとすべりて」がある。
(3)室町ごろからヤ行にも活用した。→うろたゆ
〘自ヤ下二〙 (ハ行下二段動詞「うろたふ(狼狽)」から転じて、室町頃から用いられ、終止形は多くの場合「うろたゆる」) =うろたえる(狼狽)
※日葡辞書(1603‐04)「Vrotayuru(ウロタユル)
※浄瑠璃・心中天の網島(1720)中「折も折、よふお帰りなされたと夫婦はてんどううろたゆる」
〘名〙 (「狼」も「狽」もオオカミの一種。「狼」は前足が長く後足は短いが、「狽」はその逆で、常にともに行き、離れれば倒れるので、あわてうろたえるというところから) 思いがけない出来事にあわてふためくこと。どうしてよいかわからず、うろたえ騒ぐこと。
※三教指帰(797頃)下「歎進退之惟谷、纏起居之狼狽
※当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二「喫驚(びっくり)狼狽(ラウバイ)して、振払ひつつ迯出す」 〔後漢書‐崔寔伝〕
〘自ハ下二〙 ⇒うろたえる(狼狽)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ユニコーン企業

企業としての評価額が10億ドル(約1250億円)以上で、非上場のベンチャー企業を指す。ベンチャー企業への投資を専門的に行う投資会社を「ベンチャーキャピタル(venture capital)」と呼ぶが、...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

狼狽の関連情報