精選版 日本国語大辞典 「狼狽」の意味・読み・例文・類語
うろた・える うろたへる【狼狽】
〘自ア下一(ハ下一)〙 うろた・ふ 〘自ハ下二〙
① 驚きのあまり、どうしてよいか分からずまごまごする。あわてふためく。とまどふ。ろうばいする。うろたゆ。
② まごまごと歩きまわる。うろうろと歩く。うろつく。
※俳諧・三千風笈さがし(1701)下「今迄ここらにはうろたえてゐられぬ」
ろう‐ばい ラウ‥【狼狽】
〘名〙 (「狼」も「狽」もオオカミの一種。「狼」は前足が長く後足は短いが、「狽」はその逆で、常にともに行き、離れれば倒れるので、あわてうろたえるというところから) 思いがけない出来事にあわてふためくこと。どうしてよいかわからず、うろたえ騒ぐこと。
※三教指帰(797頃)下「歎二進退之惟谷一、纏二起居之狼狽一」
うろたえ うろたへ【狼狽】
※浮世草子・風流曲三味線(1706)四「うろたへな太夫様でないが、なんとして今日は狂言が出来ませぬぞ」
うろた・ゆ【狼狽】
※日葡辞書(1603‐04)「Vrotayuru(ウロタユル)」
うろた・う うろたふ【狼狽】
〘自ハ下二〙 ⇒うろたえる(狼狽)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報