ダボス会議(読み)だぼすかいぎ(英語表記)World Economic Forum at Davos

  • Davos ForumAnnual meeting in Davos
  • ダボスかいぎ〔クワイギ〕

知恵蔵の解説

世界経済フォーラムが毎年1月にスイス東部の保養地ダボスで開催する年次総会。同フォーラムはスイスの実業家で大学教授でもあったクラウス・シュワブの提唱で1971年に発足した。各国の競争力を指数化して公表し、グローバル化に対応した経営環境を推奨している。ダボス会議は世界を代表する政治家や実業家が一堂に会して討議するため、注目を集めてきた。2002年の第31回会議は、米国の同時多発テロ後の世界経済をテーマに、ニューヨークでの異例の開催となった。04年の会議では、米国に主導された世界経済の回復に楽観論が強くなったが、05年の会議では、貧困対策が議論焦点となり従来とは様変わりした。06年には中国が高成長を維持できるかどうかに関心が集中した。同年6月に東京で「アジア版」が開催されたのも、この関心が影響している。ダボス会議に対抗して、06年1月にベネズエラで「世界社会フォーラム」も開催され、グローバル化や戦争反対する団体が集まった。

(石見徹 東京大学教授 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

非営利団体の世界経済フォーラム(WEF、本部・ジュネーブ)が毎年1月ごろにスイス・ダボスで開く年次総会。世界から経営者、政治家、学者らが集い、経済や環境、テロ、貧困など地球規模の問題解決に向け話し合う。2017年には中国の習近平(シー・チンピン)国家主席が初参加し、保護主義的な政策に傾く米国を牽制(けんせい)して話題となった。

(2019-11-15 朝日新聞 朝刊 2外報)

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百科事典マイペディアの解説

スイスのリゾート地ダボスで毎年1〜2月に開かれる国際シンポジウムで,1987年以後は正称〈世界経済フォーラム〉。民間研究機関〈世界経済フォーラム〉(本部ジュネーブ)が主催。1971年スイスの公益財団が主催する〈ヨーロッパ経営フォーラム〉として始まったが,市場競争による新自由主義を唱導し,世界の政財界人が加わる場に発展,1990年代後半にはグローバリゼーションを積極的に推進する役割を担う。これに対して2001年には〈世界社会フォーラム〉が,反グローバル化を訴える各国のNGOなどが結集する場として,ブラジルで始まった。

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大辞林 第三版の解説

毎年一月スイスのダボスで開かれる世界経済フォーラム(本部ジュネーブ)の年次総会。正称、世界経済フォーラム会議。世界各国の政財界のリーダーや学者らが参加し、賢人会議ともいわれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スイスの非営利財団、世界経済フォーラム(WEF)が毎年1月、スイスの保養地ダボスで開く年次総会の通称。正式名称は「世界経済フォーラム年次総会World Economic Forum Annual Meeting」。1971年に「ヨーロッパ経営者フォーラム」として始まり、1987年より現名称に変更した。世界の100以上の国・地域から招待された経営者、国家元首、政治家、学者、ジャーナリスト、労働組合幹部、宗教指導者、非政府組織(NGO)代表ら2000~3000人が参加。市場原理、自由競争、自由貿易、技術革新の必要性を基調とし、地球環境、国際平和、貧困、金融危機などグローバル経済の諸問題について討議する。会議の模様はユーチューブやツイッターを通じて世界に発信される。世界のさまざまな分野や立場のリーダーが食事や休憩時間を含めて意見交換し、世界経済にとってもっともアクチュアルなテーマを世界へ向けて発信する場となっている。運営費は1000を超える企業の年会費や参加費のほか、スポンサー企業の協賛金でまかなわれる。一方、ダボス会議には「貧困や格差の拡大、環境破壊の先兵となっている」との批判もあり、ダボス周辺で会議に反対する大規模デモが起きた年もある。
 アメリカ同時多発テロ後の2002年には、テロ後の世界経済をテーマにニューヨークで開催するなど、その時々の懸案事項について討議。1994年にはパレスチナ解放機構(PLO)議長のアラファトとイスラエル外相のペレスがイスラエル軍のガザ・エリコ地区からの撤兵で合意するなど、国際和平の成果もあげている。日本の政治家では、2001年(平成13)に当時の首相であった森喜朗(もりよしろう)が参加して以来、歴代内閣総理大臣の多くが参加している。なお2007年から毎年夏に中国で開催されるニュー・チャンピオン年次総会 (Annual Meeting of the New Champions)が「夏のダボス会議」とよばれるなど、類似する会議が多く開かれるようになった。[編集部]

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