ドント式(読み)ドントしき(英語表記)d'Hondt system

翻訳|d'Hondt system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドント式
ドントしき
d'Hondt system

比例代表制における議席配分に関する当選者の決定方式の一つ。各党の得票数を整数1,2,3…で順に割っていき,その商の大きい順に定数になるまで議席を与えていくもの。 1882年にベルギーの法学者 V.ドントが考案した。第2次世界大戦後からドイツはこの方式を用いており世界的にもよく知られた。ただし,大政党にやや有利といわれ,そのためドイツでは 1987年にニューマイヤー式に切替えている。日本では 82年の公職選挙法の一部改正の際にドント式が採用され,翌年の参議院議員選挙において初めて導入された。

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知恵蔵の解説

ドント式

比例代表制の選挙における議席配分の計算方式の一つ。各政党の得票数を、1・2・3……の整数で順に割っていき、その商の大きい順に定数まで議席を配分する。1882年にベルギーの法学者ビクトル・ドントが考案し、ドイツをはじめヨーロッパ各国で採用されていった。ドント式は最大平均法の一つで、1議席ができるだけ多くの票を代表することを目的とする。日本では比例代表制を導入した1983年の参議院選挙で採り入れられ、96年からは衆議院選挙の比例代表区でも採用されている。
ただし、ドント式は大政党に有利になる傾向があり、その後、フランスの数学者サン・ラグによって、1・3・5……の奇数で順に割っていくサン・ラグ式(奇数法)が提唱された。ドント式の欠点を補うのが狙いだったが、逆にサン・ラグ式は少数党に有利に働きすぎるため、最初を1.4で割り、次に3・5……の順に割っていく修正サン・ラグ式(修正奇数法)が考案された。現在、スウェーデンやデンマークなど北欧諸国の多くで採用されている。この他、ドイツやスイスで採用されているヘア・ニーマイヤー式、イタリアで採用されている変形ドループ式、ドント式に近いハーゲンバッハ・ビショフ式などがある。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2009年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ドント式

各候補者の得票を1、2、3と順に整数で割り、答えの大きな順に議席を割り当てる。例えばA氏100票、B氏60票、C氏40票なら、1議席目はA氏、2議席目はB氏で、3議席目はA÷2がC氏の票を上回るためA氏が獲得する。県連の調査では前回総裁選で県内では麻生氏8413人、福田氏8013人で、地方票3票は麻生氏に2票、福田氏に1票が割り振られた。

(2008-09-06 朝日新聞 朝刊 香川全県 1地方)

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百科事典マイペディアの解説

ドント式【ドントしき】

ベルギーの学者ドントVictor d'Hondt〔1841-1901〕が考案した比例代表制における議席の配分方式。各政党の得票数を1から2,3と順次自然数で割っていって,すべての政党の商(割算の答)のなかから大きい順に,当選者の数だけ印をつける。その印の数が各政党への議席配分数。日本では1983年の参議院の比例代表区においてこの方式が採用され,さらに1996年の衆議院の小選挙区比例代表並立制における比例代表区においてもこの方式が採用された。諸外国ではベルギー,スイス,ポルトガル等の例がある。この方式は大政党にやや有利な傾向があるとされている。
→関連項目参議院通常選挙

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精選版 日本国語大辞典の解説

ドント‐しき【ドント式】

〘名〙 (ドントはd'Hondt) 比例代表制選挙における得票配分の計算方法の一つ。各政党の得票数を、いずれも、一、二、三…と一から順に整数で割ってゆき、その商の大きい順に当選を決める。小政党も不利にならないという利点をもち、参議院議員選挙の比例代表区はこの方式を採用している。ベルギーの数学者V=ドントが提唱。

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