出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
…粘性応力は,純粋なひずみの速度に物質によって定まる比例定数(粘性率)μをかけたものであり,流れの方向にx軸,それに直角な方向にy軸をとると,y軸に直角な面のx方向に働く粘性応力τは,流れの速度をUとして,τ=μ(dU/dt)で与えられる。このような性質をもつ流体はニュートン流体と呼ばれ,またこのような流れ(ニュートンの流れ,ニュートン流動)を支配する方程式をナビエ=ストークスの方程式という。渦粘性
[レーノルズ数と流れ]
さて物体を過ぎる流れや管の中の流れなど,境界のある流れでは,境界の形や配置が同一であっても,流体の密度ρ,粘性率μ,流速(代表速)Uや代表的長さLなどによって流れの模様はさまざまである。…
…速度こう配が一定とみなせるような流れの場合には,z軸のまわりの角速度-(∂u/∂y)/2の回転運動と,x,y軸を45度だけ回転した方向に長短軸をもつ楕円へ半径が(∂u/∂y)/2の割合で伸縮する単純ひずみ運動の和とみなすことができる。一般的にいえば粘性による力はこのような変形に対して抵抗する応力(粘性応力)であって,とくにニュートンの法則に従う粘性流体(ニュートン流体という)では,静止時の圧力のほかに体積変形の速度に比例する(その比例定数をバルク粘性率という)等方的な応力と,純粋変形速度に比例する(比例定数μ)応力の和として現れる。ただし,通常の流体ではバルク粘性率は小さいので無視できる。…
…粘性の影響が小さい場合の理想化として,粘性を無視し内力としては圧力しか働かないとした流体を完全流体と呼ぶが,超流動状態の液体ヘリウムを除けば実在の流体はすべて粘性をもつ粘性流体である。通常の流体では粘性応力は変形速度の一次関数となり(ニュートンの粘性法則),ニュートン流体と呼ばれる。高分子溶液などのようにニュートンの粘性法則からはずれる流体は非ニュートン流体という。…
※「ニュートン流体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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