ニョロ族(読み)ニョロぞく(その他表記)Nyoro

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニョロ族」の意味・わかりやすい解説

ニョロ族
ニョロぞく
Nyoro

ウガンダ西部の高地に住む湖間バンツー語系諸族の一民族。人口約 56万と推定される。かつては牛の牧畜も盛んであったが,今日では,主作物として雑穀類やさつまいも,キャッサバ,換金作物として綿花,タバコなどを栽培する典型的な農耕民である。主として牧畜民のヒマ人と農耕民のイル人から構成されているが,アンコーレ族などとは異なり両者はカースト的な身分区別とはなっておらず,また支配階級はナイル語系のビト族がになっていた。約 150の外婚制父系氏族に分れているが,これらは地域集団をつくっていない。伝統的には王ムカマを頂点とする中央集権的な王制をもち,各氏族に世襲的に与えられた多くの儀礼的役職や侍従たちから成る宮廷があった。領土は首長たちに分与されているが,これらの首長職は理論的には世襲的ではなく,王に対する功労や贈り物の見返りとして授与されたものであった。建国にまつわる一連の神話をもち,神話的な王族チュウェジの霊とその憑依儀礼が信仰の中心であった。

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