バリオ

世界大百科事典 第2版の解説

バリオ【barrio】

フィリピンにおける地方行政末端組織としての村落,つまり行政村のこと。1972年からバランガイbarangayと改称されている。スペインが16世紀後半にフィリピンの植民地支配を開始した当時,フィリピン群島住民のあいだにはバランガイと呼ばれる村落共同体がみられた。それは30~100家族からなり,ダトゥdatuと呼ばれる首長に率いられた比較的小さな社会集団で,分布はきわめてまばらであった。限られた数のスペイン人宣教師と官吏でそれらを統治し布教するのははなはだ不都合であった。

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世界大百科事典内のバリオの言及

【ラテン・アメリカ】より

…第4にメキシコに限らずラテン・アメリカ全体の特徴として先住民やメスティソ農民の都市への大量流入がある。そのため都市の下層階級は年々増加し,スラムの出現(メキシコ市のベシンダードvecindadやバリオbarrio,リマのバリアーダbarriada,リオ・デ・ジャネイロのファベーラ,チリのカリャンパcallampa,ベネズエラのランチョranchoなど),失業,低賃金と問題が山積している。この人々の生活はアメリカの人類学者ルイスOscar Lewisのいう〈貧困の文化〉を一部は具現しており,その特徴は(1)制度への有効的参加の欠如,(2)核家族と拡大家族レベル以上の組織の少なさ,(3)家族の特徴として,子ども時代の欠如,家族成員の離別の多さ,母親中心の傾向,兄弟・姉妹間の争いの多さ,(4)運命主義,があげられる。…

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