旺文社世界史事典 三訂版 「バロック様式」の解説
バロック様式
バロックようしき
baroque (フランス)
「いびつな真珠」を意味するポルトガル語のバロッコ(barroco)が語源とされ,転じて不条理,不整形なものの意。16世紀末のイタリアでおこって全ヨーロッパに普及し,建築・絵画・彫刻の各分野で行われた。端正なルネサンス様式に対して,活動的で活気があり,絶対王政下の美術として豪華な装飾的傾向をもつ。絵画ではルーベンス・ベラスケス,建築ではヴェルサイユ宮殿などが代表とされる。また,音楽では,17世紀から18世紀に流行したヨーロッパ音楽を意味し,オラトリオ(聖譚 (せいたん) 曲)・カンタータ(交声曲)などが生まれた。代表的な作曲家には,ヘンデル・J. S.バッハらがいる。
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