ビルマ人(読み)ビルマじん(その他表記)Burmese

翻訳|Burmese

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビルマ人」の意味・わかりやすい解説

ビルマ人
ビルマじん
Burmese

ミャンマー (旧ビルマ) の基幹住民。主としてエイヤーワディ川中・下流域に居住。言語はチベット=ビルマ語族に属し,人口約 3000万と推定される。9~11世紀頃,北方から南下してエイヤーワディ中流域に勢力を築き,以後,パガン朝,タウングー朝,コンバウン朝を建設して,ビルマの全域を支配した。 19世紀後半,イギリスの支配下に入ったが,1937年に分離,48年には独立し,ビルマ連邦共和国が発足した。 89年には国名をミャンマーと改めた。おもな生業は農業で,水稲栽培が中心をなす。社会制度や文化の面では,早くからインド文化の影響を,ことに南ビルマに先住モン族を通して強く受け,特に部派仏教が生活のなかに深く浸透している。各村には僧院や仏塔があり,男子は一生に一度僧侶の生活をおくる。また固有の信仰ナットという精霊を信仰するもので,この信仰と部派仏教とが結びついて,ビルマ人の宗教が形成されている。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ビルマ人」の解説

ビルマ人(ビルマじん)
Burmese

チベット・ビルマ語族に属するビルマ語母語と自認する人々。11世紀には,イラワジ川中流域において,その存在が知られ,12世紀後半には文字も編み出した。以後,周辺山岳地域や海岸部にも広がり,19世紀から20世紀中期までを除き,政治的にも文化的にもこの地域の主要勢力となっている。

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