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ピュトン Python

翻訳|Python

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ピュトン
Python

ギリシア神話の怪物。大地女神ガイアの子の竜で,もとはガイアのものであったデルフォイの神託所を守護していたが,ヘラに命じられ,レト女神に迫害を加えたため,レトの息子アポロンに退治された。アポロンは,この敵の遺骸を手厚く葬り,その慰霊のためピュチア競技会を創設したという。

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世界大百科事典 第2版の解説

ピュトン【Pythōn】

ギリシア神話で,デルフォイに棲息していた大蛇。英語パイソンの語源。大地女神ガイアの神託所の番をしていたが,アポロンに退治された。アポロンはその罪滅ぼしに,葬礼競技ピュティア祭の開催を定め,新たに開いたみずからの神託所の巫女にはピュティアPythiaの名を与えた。彼はまたピュトンの遺骸を,デルフォイのアポロン神殿の聖石オンファロスOmpharos(〈へそ〉の意で,同地が世界の中心たることを示す)の下に葬ったという。

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世界大百科事典内のピュトンの言及

【デルフォイ】より

…ギリシア中部のパルナッソス山の南麓にあるアポロンの聖地,神託地。伝説によれば,この地は初め大地の女神ガイアの聖地で,ピュトンPythōnと呼ばれる大蛇に守られていたが,アポロンがこれを射殺して神託所を開いたといわれる。デルフォイの神託は最初はただ地方的な意義しかもたなかったが,ギリシア人の植民が盛んになった前8~前7世紀ころから非常に重要視され,その名声はギリシア人の範囲を越え,リュディアやエジプトを含むオリエント諸国にまでひろがった。…

【アポロン】より

…彼は一般にもっともギリシア的な神格とされるが,もともとは小アジアもしくは北方遊牧民に起源をもつ外来の神であったと考えられている。神話では,アポロンの生地はまだ浮島だったころのデロス島とされ,誕生直後に父神ゼウスから弓と竪琴を与えられた彼は,まず白鳥に運ばれて行ったヒュペルボレオイ(極北人)のあいだで1年を過ごしたあと,世界の中心としてオンファロス(〈へそ〉の意)の異名をもつデルフォイに来ると,大地女神ガイアの神託所の番をしていた大蛇ピュトンを射殺し,新たにみずからの神託所を開いたという。このほか,その職能が多方面にわたるうえに,りりしく美しい青年と想像されたアポロンをめぐっては,おびただしい数の神話が語り伝えられており,月桂樹に変容したニンフのダフネ,医神アスクレピオスの母となったコロニスKorōnis,円盤にあたって死んだ美少年ヒュアキントスらとの恋物語や,牧神パンとの歌競べなど,よく知られた話が多い。…

【デルフォイ】より

…ギリシア中部のパルナッソス山の南麓にあるアポロンの聖地,神託地。伝説によれば,この地は初め大地の女神ガイアの聖地で,ピュトンPythōnと呼ばれる大蛇に守られていたが,アポロンがこれを射殺して神託所を開いたといわれる。デルフォイの神託は最初はただ地方的な意義しかもたなかったが,ギリシア人の植民が盛んになった前8~前7世紀ころから非常に重要視され,その名声はギリシア人の範囲を越え,リュディアやエジプトを含むオリエント諸国にまでひろがった。…

【ニシキヘビ(錦蛇)】より

…ニシキヘビ亜科は5属22種がアフリカ,熱帯アジア,ニューギニア,オーストラリアに広く分布し,そのうちオウダ(王蛇),またはパイソンの名で一般にもよく知られる10種がニシキヘビ属に含まれ,亜科のものと同一分布域に生息する。 英名のpythonがギリシア神話に登場する巨大なヘビ,ピュトンに由来するとおり,ニシキヘビ属には全長5mを超えるものが4種含まれる。最大種は東南アジアのアミメニシキヘビP.reticulatus(英名reticulate python)(イラスト)で,美しい網目模様と太い胴の持主として動物園でも人気がある。…

【竜】より

…これについてユング心理学では,混沌の象徴である竜が殺されて秩序が生じる過程を,人間の意識の発展と解釈する。ギリシア神話の怪物ピュトンはアポロンに射殺されて,同地の支配を人間の手にゆだねる。テーバイの建設者カドモスはアレスの泉を護っていた竜を斬り殺す。…

※「ピュトン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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