フラッシュモブ(読み)ふらっしゅもぶ(英語表記)flash mob

知恵蔵「フラッシュモブ」の解説

フラッシュモブ

(1)不特定多数の人たちが参加する、(2)インターネットの掲示板やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などでの事前の呼びかけに応じて行う、(3)前触れなしに公共の場や商業施設などに集まる、(4)ダンスや合唱、楽器の演奏といったパフォーマンスを行う、(5)すぐに解散するという、主に五つの条件を兼ね備えた集団行動。企業や自治体のPR、個人のプロポーズや結婚式などで用いられ、政治的、社会的な味合いが薄いものが多い。日常生活の中で非日常を演出して人々の関心を引き、楽しませる芸術や宣伝の手法として人気を集めているが、場所や状況によっては不快に感じる人もいる。
その起源は諸説あり、2003年、米ニューヨークの雑誌記者、ビル・ワジクが電子メールで呼びかけて実現した企画が始まりだという説などがある。その企画は、高級デパートのじゅうたん売り場に突然現れた約200人が1枚のじゅうたんを囲んで率直に意見を述べ合い、解散するというものだった。その後、パフォーマンスの映像が動画投稿サイトやSNSなどを通じてヨーロッパロシア、日本などに広まり、世界中で行われるようになった。有名なものでは、08年にニューヨークのパフォーマンスグループにより行われた、駅で200人以上の人が突然静止し、何事もなかったかのように一斉に動き出すというパフォーマンスがある。駅の時間が止まったかのように見えるパフォーマンスは訪れた人々を驚かせ、動画投稿サイトなどを通じて世界中に紹介された。また、世界的に有名な歌手、マイケル・ジャクソン(09年に死去)の楽曲に合わせて突如ダンスを踊り出すパフォーマンスも世界各地で行われている。
日本でも、企業のPRや自治体のまちおこしなどでのパフォーマンスに取り入れられ、近年では、プロポーズや結婚式の演出など個人的なイベントにも広まっている。ビジネスとしてフラッシュモブを企画・代行する会社も増え、デート中の恋人同士の前で通行人らが踊り出し、プロポーズを盛り上げる企画や、結婚式のサプライズとして参列者らが踊り出す企画などを演出している。
弁護士やフラッシュモブに関する書物の著書は、大規模なフラッシュモブを行う際の注意点として、法令遵守を挙げている。例えば公道なら管轄の警察署長から、駅や公園、商業施設なら施設を管理する自治体や団体、企業から、事前に使用許可を得る必要がある。施設の使用申請を行わずにパフォーマンスを披露し、管理者から注意を受けるなど、無許可の活動がトラブルを引き起こすケースもあるからだ。

(南 文枝 ライター/2016年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini「フラッシュモブ」の解説

フラッシュモブ

あらかじめ申し合わせた行動を取るために、不特定多数の人間が公共の場に突如現れ、実行後すぐに解散する集団行動。2003年5月、米国ニューヨークの雑誌記者ビル・ワジクが電子メールで呼びかけ実現したのが始まりとされ、その後急速にヨーロッパ、ロシア、日本などに広がり、インターネットを通じた呼びかけにより盛んに行われるようになった。著名なフラッシュモブに、08年にニューヨークで200人以上が参加して行われた、駅構内で参加者皆が突然動きを止め、その後何事もなかったように一斉に動き出すものなどがある。意外性、非日常性、楽しみなどを観ている人に与えやすいため、プロポーズやダンスパフォーマンス、広告などに広く用いられている。

(2013-4-11)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典「フラッシュモブ」の解説

フラッシュモブ

電子メールやインターネットで広く呼びかけられた日時、場所に有志が集まり、指定されたパフォーマンスや行動を行って即解散する即興集会。2003年5月、ニューヨークのある駅に集まってバレエを踊ろうという呼びかけに対し、250人もの人が集まったのが始まり。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

デジタル大辞泉「フラッシュモブ」の解説

フラッシュ‐モブ(flash mob)

《瞬間的な群衆の意》電子メールやSNSなどでの呼びかけに応じた不特定多数の人々が、公共の場に集まり、あらかじめ決めておいた共通の行動をとってすぐに解散すること。
[補説]多くは音楽に合わせて踊るなどするもので、政治的・社会的な意味合いは薄い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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