フランチア(読み)ふらんちあ(英語表記)Francia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フランチア」の意味・わかりやすい解説

フランチア
Francia

[生]1450頃.ボローニャ
[没]1517/1518.1.5. ボローニャ
イタリアの画家,金工家。本名フランチェスコ・ディ・マルコ・ディ・ジャコモ・ライボリーニ。 1482年ボローニャの金工師組合に登録。金工作品は現存しない。初期ボローニャ派の画家として,L.コスタとの共同制作が多いが,のちラファエロペルジーノの影響を受けて,やわらかいきわめて優美な画風を確立した。作品には『フェリチニの聖母子』 (1494,ボローニャ国立絵画館) ,『聖フランシスと聖母子』 (1505,同) がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フランチア」の意味・わかりやすい解説

フランチア
ふらんちあ
Francia
(1450ころ―1517)

イタリアの画家兼金属細工師。本名Francesco Raibolini。北イタリアのボローニャに生まれ、同地で没した。美術家としての出発は金属細工師であったといわれ、ごく少数の作品がボローニャ市立美術館に現存するが、その経歴はほとんど未詳である。画家としての制作活動は1486年ごろから始まるが、その動機はボローニャ滞在中のフェッラーラの画家ロレンツォ・コスタとの接触にあったとされている。さらにラファエッロの影響も受けたようで、『聖母子と諸聖者』(ボローニャ国立絵画館)、『聖女チェチーリアの生涯』(ボローニャ、サン・ジャーコモ聖堂)にみる均整のとれた人体リズミカル身ぶりにそれをうかがわせる。

[濱谷勝也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android