プルームテクトニクス(読み)ぷるーむてくとにくす(英語表記)plume tectonics

デジタル大辞泉 「プルームテクトニクス」の意味・読み・例文・類語

プルーム‐テクトニクス(plume tectonics)

《plumeは、もくもく上がる煙の意》地球の大規模な変動は、マントル内部に発生するホットプルームコールドプルーム対流によって起こるという学説。1990年代前半に発展プレートテクトニクスにおけるプレートの動きは、この理論説明がつくとされる。プリュームテクトニクス

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知恵蔵 「プルームテクトニクス」の解説

プルームテクトニクス

地球型惑星のテクトニクス(地質構造論)は、マントルの大規模な対流運動、特に柱状に上昇あるいは下降するマントルのプルームによって支配されている、という新しい提起。高温部は巨大なホットプルーム(湧昇流)として下部マントルから上昇、反対に低温部はコールドプルーム(下降流)として地球深部へ下降する。浮力によるプルームの上昇速度は年間数cm〜10cm程度。大陸をのせている部分(テクトスフェア)は、巨大なホットプルームにより分裂・移動し、逆に巨大なコールドプルームは、それらを引き寄せて集結・合体させる。これらは、スーパープルームと呼ばれ、地震波トモグラフィーで明らかにされた。

(斎藤靖二 神奈川県立生命の星・地球博物館館長 / 2007年)

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