日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ペリー(Ralph Barton Perry)
ぺりー
Ralph Barton Perry
(1876―1957)
アメリカの哲学者。プリンストン大学卒業後、ハーバード大学で学位をとる。1902年より44年間ハーバード大学で哲学を教える。新実在論の立場にたち、自然主義的な価値論を展開した。彼によれば、外界は人間の心とは独立に実在しており、心に直接提示されることによって外界の認識が成立する。また価値に関しては、価値があるということは、関心がもたれることである、という。さらに彼は、個々人の積極的関心の調和を最高善と考え、個人の意志と社会の意志の反省的同意を説いた。著書に『一般的価値論』(1926)、『ウィリアム・ジェームズの思想と性格』(1935)、『ピューリタニズムと民主主義』(1935)、『価値の領域』(1954)などがある。
[魚津郁夫 2015年10月20日]
[参照項目] |