ポジトロン断層撮影法(読み)ポジトロンダンソウサツエイホウ

百科事典マイペディアの解説

ポジトロン断層撮影法【ポジトロンだんそうさつえいほう】

脳や心臓の働き,癌(がん)の病巣などを細かく調べる検査方法の一つ。PET(positron emission tomography),ポジトロンCTともいう。酸素,炭素,窒素などの放射性同位元素を使った医薬品を体内に吸入または注射して,これらの元素が目印をつけた酸素,ブドウ糖,脂肪酸,アミノ酸などが使われる様子を,輪切りの断層像として撮影する。 この検査によって,認知症痴呆)であれば脳の働きが弱くなっているところや,脳卒中心筋梗塞では血管の詰まっている部分,さらにはどの部分がどの程度生きているのかなどが詳しくわかる。難聴の検査として,脳の聴覚の働きを調べることもできる。また,腫瘍の良性・悪性の判断はCTスキャンMRIでは難しいが,PETでは画像の色によって90%以上の精度で判別できる。 検査は1回約2分の撮影時間をおいて,何回か繰り返し,所要時間は1〜2時間ほど。1996年から一部の検査に健康保険も適用された。ただし,放射性同位元素の製造に多額の費用がかかるため,今のところ実施できる医療機関は全国で20数ヵ所しかない。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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