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ポリアーキー polyarchy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ポリアーキー
polyarchy

アメリカの政治学者 R.A.ダールが民主主義概念における価値や多義性を排するために民主政治における手続的な側面に着目し考案した民主的政治体制の概念。多頭制と訳されることもある。概念上,「公的異議申立て (政治的競争) 」と「包括性 (政治参加) 」の2次元から構成されている。x軸に政治参加,y軸に政治的競争をとった図を想定してみると両次元における高度な存在がポリアーキーとして規定され,政治的競争は確保されているが政治参加が抑圧されている競争的寡頭体制や,反対に政治参加は包括的であるが政治的競争が制限されている包括的抑圧体制と対比することが可能である。またこれによりポリアーキーにいたる経路の多様性も確認されることとなった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ポリアーキー
ぽりあーきー
polyarchy

政府に対する公的な異議申立てと、広範な政治参加がともに可能で、民主主義体制にもっとも近い政治体制をポリアーキーと称する。この概念は、アメリカの政治学者ロバート・A・ダールRobert A. Dahl(1915― )が提唱した理論上の概念で、政治学で広範に用いられるようになった。ダールは、政府が市民の要求に、政治的に公平に責任をもってこたえることが民主主義の特性であるととらえ、そのためには、〔1〕要求を形成する機会、〔2〕個人的・集団的行為によって市民や政府に要求を表現する機会、〔3〕政府の行為において要求を平等に扱わせる機会、を制度的に保障することが不可欠であると考えた。さらにまた、公的な異議申立てと広範な政治参加という二つの次元から各政治体制の民主化度が測定されるとも考えた。ポリアーキーは、民主化度がもっとも高い政治体制であり、その対極には、公的な異議申立ても政治参加の範囲も低い閉鎖的抑圧体制が位置する。[谷藤悦史]
『R・A・ダール著、高畠通敏・前田脩訳『ポリアーキー』(1981・三一書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のポリアーキーの言及

【体制】より

…もとより,その社会主義の体制原理は,20世紀の現存社会主義体制においてけっして十分には実現されてはいない。 アメリカの政治学者ダールRobert A.Dahlは,民主化の二つの理論的次元として,選挙に参加し公職につく権利(参加・包括性),公的に異議を申し立て競争する自由(自由化・異議申立て)を設定し,その保障や制度化の大小の度合の組合せで,閉鎖的抑圧体制,包括的抑圧体制,競争的寡頭制,包括性と自由化が十分に保障されている高度に民主化された政治体制(ポリアーキーpolyarchy)の四つの理念型的な政治体制を提示し,その移行や変動の条件を探究している。民主主義体制とは参加=包括性と自由化=異議申立ての二大要件を相当程度満たしている政治体制である,とすれば,その下位類型として英米型デモクラシー,北欧型のネオ・コーポラティズム,オランダ,ベルギー,オーストリアなどの多極共存型consociational democracyが列挙されよう。…

※「ポリアーキー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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