メトキシナフタレン

化学辞典 第2版 「メトキシナフタレン」の解説

メトキシナフタレン
メトキシナフタレン
methoxynaphthalene

methyl napththyl ether.C11H10O(158.20).【】1-メトキシナフタレン:1-ナフトールのメタノール溶液に水酸化カリウムとヨードメタンを作用させるか,カリウムナフトキシドとクロロメタンを加熱すると得られる.無色の液体.融点5.5 ℃,沸点271 ℃.1.097.1.6221.水に不溶,有機溶媒に可溶.花様香気を有し,水蒸気蒸留される.λmax 232,237,249,255,259,262,281,293,305,319 nm(log ε 4.54,4.49,3.18,3.32,3.26,3.40,3.75,3.75,3.59,3.40).[CAS 2216-69-5]【】2-メトキシナフタレン:ネロリン(neloline)ともいう.2-ナフトールの水酸化ナトリウム溶液に硫酸ジメチルまたはヨードメタンを作用させると得られる.白色の板状晶.融点73~74 ℃,沸点274 ℃,138 ℃(1.3 kPa).水に不溶,メタノール,エタノールに微溶,ほかの有機溶媒に易溶.アカシア,オレンジ花に似た甘い香気をもつ合成香料.λmax 227,261,271,281,313,328 nm(log ε 4.85,3.60,3.65,3.48,3.18,3.30).香料(ネロリン,ヤラヤラ)として,せっけん洗剤化粧品などに広く用いられている.LD50 > 5000 mg/kg(ラット経口).[CAS 93-04-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android