クロロメタン(読み)くろろめたん(英語表記)chloromethane

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロロメタン」の意味・わかりやすい解説

クロロメタン
くろろめたん
chloromethane

ハロアルカンハロゲン化アルキル)の一つ。メタン水素原子1個を塩素原子で置換したもの。塩化メチルともいう。常温・常圧で無色気体。圧縮すると液化する。工業的には、塩素によりメタンの水素原子を塩素原子と置換し、得られた多塩素化物より分留する方法か、塩化亜鉛触媒下120~150℃で塩化水素によりメタノールを塩素化する方法により製造する。冷凍機の冷媒、低温での溶媒、種々の有機化合物にメチル基-CH3を導入するメチル化剤として、また発泡剤、不燃性フィルム原料として用いられる。多量の蒸気を吸入すると吐き気めまいなどの急性中毒をおこす。

[谷利陸平]


クロロメタン(データノート)
くろろめたんでーたのーと

クロロメタン
 分子式 CH3Cl
 分子量 50.3
 融点  -97.72℃
 沸点  -23.76℃
 比重  1.005(測定温度-20℃)
 屈折率 (n) 1.3698

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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