メルキュール・ド・フランス(英語表記)Mercure de France

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

メルキュール・ド・フランス
Mercure de France

(1) フランスで発刊された週刊の文芸新聞。 1672年ドノー・ド・ビゼ (1638~1710) によって『メルキュール・ギャラン』 Mercure galantというタイトルで創刊され,小説や詩のほか文壇ゴシップなどを掲載して人気を集めた。 1724年上記の名称に改題,1832年廃刊。シャンフォール,ダランベールコンドルセラ・アルプボルテールシャトーブリアンなど,その時代を代表する人々が寄稿,フランス革命の頃には発刊部数1万 5000を数えるほどになった。 (2) フランスで発刊された隔週刊の文芸雑誌。 90年アルフレッド・バレット (1858~1935) が妻の作家ラシルドと協力して創刊。グールモン,J.ルナール,デュアメルらの活躍で世界的に知られた。 1940年ナチスにより発禁処分を受けたが,46年再出発し,65年に廃刊。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メルキュール・ド・フランス
めるきゅーるどふらんす
Mercure de France

フランスの文芸誌。18世紀初期に『メルキュール・ガラン』『ヌーボー・メルキュール』などを経て、この名の文芸誌があったが、近代では、1889年バレットAlfred Valletteを主筆として創刊されたものをさす。第一次世界大戦までのもっとも有力な文芸誌で、『NRF(エヌエルエフ)』(新フランス評論)と双璧(そうへき)をなした。1940~46年にかけ一時休刊、46年末に復刊したが、65年春に廃刊した。サマン、ルナール、グールモン、メーテルリンク、アンリ・ド・レニエなどおもに象徴主義の流れをくむ作家の作品を掲載するとともに、演劇、美術、音楽、外国文学紹介、批評にも多くの紙面を提供した。復刊後は、おもに19世紀文学研究の論文の発表の場となり、バルザック、ユゴー、ネルバル、ボードレール、ランボーに関する特集を組んだ。現在、この文芸誌の名を伝える出版社「メルキュール・ド・フランス社」がある。[榊原晃三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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