旺文社世界史事典 三訂版「モルドヴァ」の解説
モルドヴァ
Moldova
かつてベッサラビアと呼ばれ,14世紀にモルダヴィア公国が創立され,16世紀にオスマン帝国の支配下にはいった。18世紀後半からオスマン帝国とロシアの係争地となり,クリミア戦争以降(1856)ワラキアと合併し,ルーマニアに編入される。しかし,第一次世界大戦後,ソ連はこれに反対して,ウクライナ共和国の一部にモルダヴィア自治共和国をつくり,1940年にベッサラビアと北ブコビナをルーマニアから奪い,自治共和国の一部と合わせてモルダヴィア社会主義共和国とし,ソ連の構成国となった。ソ連末期の1991年5月,国名をモルドヴァ共和国に変更し,8月に独立を宣言,12月に独立国家共同体(CIS)創設協定に調印。1992年3月国連に加盟。しかし,国内にルーマニア系モルドヴァ人とロシア系住民との民族対立を抱えている。
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