ラカイン山地(読み)ラカインさんち(英語表記)Rakhine Yoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラカイン山地」の意味・わかりやすい解説

ラカイン山地
ラカインさんち
Rakhine Yoma

ミャンマー西部の,南北に連なる山地アラカン山地,アラカンヨーマ Arakan Yoma(ヨーマはビルマ語山脈連山の意)とも呼ばれる。ヒマラヤ山脈東端から南に延び,アンダマン諸島を経てスンダ諸島に続く造山帯のうち,チン丘陵ナーガ丘陵,ロンクラン山脈,レタ山脈を含めたミャンマー領の部分。狭義にはその南部,ネグレイス岬から北へ,ラカイン海岸とエイヤーワディ川低地を分ける部分をさす。標高は平均 1500m,最高峰は中央部に位置するチン州のビクトリア山(3053m)。山脈は峻険で,大密林地帯を形成し,気候は高温多雨。山中には,おもにチン族ルシャイ族クキ族ナーガ族などの山岳少数民族が居住するが,森林開発はほとんどされていない。わずかにラカイン地方でチークなどの森林伐採,チン州およびその周辺でチン族による焼畑農耕が行なわれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android