都市景観や田園風景において目印や象徴となる対象物。歴史的,文化的に価値のある建造物,記念物,町並み,領域の境界を示す境界標などがある。アメリカ合衆国の建築家・都市計画学者ケビン・リンチは著書『都市のイメージ』The Image of the City(1960)のなかで,都市のイメージを構成する要素としてランドマーク,パス(街路),エッジ(縁),ディストリクト(地区),ノード(結節点)の五つをあげ,都市の環境を評価するにあたって重要であると述べている。ヨーロッパやアメリカにおいては,ランドマークを保全する法律や団体がつくられ,登録制度(ナショナルレジスター,州レジスター)が普及している。日本では,2004年に制定された景観法において,ランドマークになりうる景観重要建造物の保全規定が設けられた。