日本大百科全書(ニッポニカ) 「リンパ節腫瘍」の意味・わかりやすい解説
リンパ節腫瘍
りんぱせつしゅよう
リンパ節の腫瘍で、肉腫と癌(がん)とがある。肉腫にはホジキン病、リンパ肉腫、細網肉腫などがあり、一括して悪性リンパ腫と総称され、リンパ性白血病も広い意味でこのなかに含まれる。これらはリンパ節を起源として発生し、次々に全身のリンパ節を侵し、骨髄や肝臓などの実質臓器にも波及し、ついには死に至らしめることがある。
リンパ節にできる癌は、すべて他臓器からの転移癌である。したがって、転移性のリンパ節腫瘍から癌の原発部位がわかることもある。リンパ節腫瘍は、腫瘍部位が限られている場合には手術療法も考慮されるが、ほとんどは抗癌剤を用いる化学療法や放射線療法によって治療される。
[折田義正]
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